前回、ジモティで現場の端材や不要品を無料配布していた話を書きました。
最初は本当に、
「捨てるくらいなら誰かに使ってもらえばええか」
くらいの感覚です。
でも、無料配布を続けているうちに、少しずつ仕事につながることが増えてきました。
別に、
「無料で物を配れば仕事が取れます」
と言いたいわけではありません。
そんな簡単な話ではないです。
ただ振り返ると、
物を無料で渡していた時間より、その時に作った人との接点の方が、後になって価値を持った。
これは間違いないと思っています。
⸻
T字レンチを無料で渡した人から、後日カーポートの依頼が来た
イナバ物置を施工すると、部品箱の中にT字レンチが入っています。
当然、物置を何台も施工していると余ってきます。
使わない。
でも新品。
捨てるのもなんか勿体ない。
そこでジモティに無料で出していました。
ある時、それを取りに来た人にも、いつものように名刺を渡しました。
その場では特に何もありません。
「外構やってますんで、何かあったら」
くらいです。
それで終わり。
ところが後日、その人から連絡が来ました。
2台用カーポートを見積もってほしい。
最終的に、その案件は受注しました。
無料で渡したT字レンチそのものは、もちろん1円にもなっていません。
でも、その時に会ったこと。
名刺を渡したこと。
「この人は外構屋なんだ」と覚えてもらったこと。
それが後から仕事につながりました。
当時はそんなことまで計算していたわけではありません。
ただ、
「せっかく会うなら名刺くらい渡しといた方がええやろ」
くらいです。
でも今振り返ると、その一手はかなり大きかったと思います。
⸻
ブロックやピンコロは、掲載していない物まであげていた
端材の無料配布では、ブロックやピンコロなんかもよく出していました。
取りに来てもらって、
「あ、それ要るんやったらこれも持って行ってええですよ」
「これも使えそうならどうぞ」
みたいな感じで、掲載していた物以外まで渡すこともありました。
こっちからすれば、使わない物です。
置いていても邪魔になる。
相手からすれば、欲しかった物が無料で手に入る。
当然、喜んでもらえます。
後日、知らない人から連絡が来たことがあります。
「先日ジモティでお世話になった○○さんから聞いたんですが、ガレージを見積もってもらえませんか?」
そんな内容でした。
自分から紹介してくださいなんて、一言も言っていません。
でも、喜んでもらえた人が勝手に誰かに話してくれた。
それで次の問い合わせが来た。
この時、
無料で渡した物より、相手に持って帰ってもらった印象の方が価値あるんやな
と思うようになりました。
⸻
少しくらいの距離なら、無料なのに自分で持って行っていた
今なら、
「そこまでせんでもええやろ」
と思います。
でも当時は、少しくらいの距離なら、無料であげる物でも自分で持って行っていました。
当然、利益なんかありません。
ガソリン代もかかります。
時間も使います。
それでもやっていました。
たぶん当時は、とにかく何でもいいから接点を増やしたかったんだと思います。
結果として、ジモティの評価はかなり良くなりました。
無料で物をもらえる。
場合によっては持ってきてもらえる。
感じよく対応する。
名刺ももらう。
そら悪い評価は付きにくいです。
ただ、これも最初から
「高評価アカウントを育てよう」
なんて戦略的にやっていたわけではありません。
単純に、
「せっかくやるなら喜んでもらった方がええ」
くらいです。
後から見ると、それが信用になっていました。
⸻
名刺は必ず作っておいた方がいい
もし、自分と同じようにジモティなどで無料配布をする人がいるなら、一つだけ言えることがあります。
名刺は作っておいた方がいいです。
せっかく直接人と会っても、自分が何の仕事をしている人なのか伝えなければ、その場で終わります。
営業する必要はありません。
「こんな仕事やってますんで、何かあったら」
くらいで十分です。
その人自身が仕事を頼むかもしれない。
誰かに話すかもしれない。
半年後に思い出すかもしれない。
何も起きないかもしれない。
でも、渡さなければ、その可能性自体がありません。
自分の場合は、名刺を渡していたことで実際に仕事につながりました。
だからここだけは、今でもやってよかったと思っています。
⸻
もちろん、全部が仕事につながったわけではない
ここまで書くと、
「無料配布して名刺渡したら仕事取れるんや」
と思われるかもしれません。
全然そんなことありません。
無駄足も山ほどありました。
ジモティからフェンスの見積もり依頼が来たことがあります。
場所は、高速を使って片道1時間半くらい。
今ならたぶん、かなり慎重に判断します。
でも当時は、
「仕事になるかもしれん」
と思ったら、とりあえず行っていました。
高速使って現地まで行きました。
で、会ってみたら、
相手が酔っ払っていました。
ほぼ話になりません。
何しに来たんやろ、俺。
という状態で帰りました。
高速代。
ガソリン代。
往復3時間。
全部ほぼ無駄です。
⸻
でも、その頃は帰りにセカストへ寄っていた
ちょうどその頃、服のせどりもやっていました。
だから遠方まで行って仕事にならなくても、
「まぁええわ、せっかくここまで来たし、この辺のセカスト見て帰ろ」
みたいなことをしていました。
今思うと、かなりガムシャラだったと思います。
外構の見積もりに行く。
ダメなら古着を見る。
無料配布する。
名刺を渡す。
何か売れそうなら売る。
何でもいいから、
何か一つでも次につながるものを拾って帰ろう
としていました。
効率が良かったかと言われると、全然よくないです。
今ならやらないことも多いです。
でも、あの時期に色々やったからこそ、何が効いて何が無駄だったのかも分かるようになりました。
⸻
ちょうど、家族が増えた時期でした
この頃、ちょうど家族が増えた時期でもありました。
普通に考えれば、
「家族が増えたなら、もっと安定した方がいい」
となると思います。
でも自分は逆でした。
家族が増えたことで、
このまま元請けから仕事をもらうだけで大丈夫なんかな
という不安の方が強くなりました。
仕事量も単価も、自分だけでは決められない。
元請けの都合で仕事が増えたり減ったりする。
それを「安定」と呼んでいいのか。
そう考えるようになりました。
だからこの頃から、逆に下請けから少しずつ離れる方向へ動き始めました。
今見ると、
「そこで逆に行くんかい」
と思います。
でも当時の自分には、その方が自然でした。
いつまでも現場で働いている父親や、年金で細々と暮らしている母親も、早く少しはのんびりさせてやりたい。
そんな気持ちもあって、とにかく収入の入口を増やしたかったんだと思います。
自分で仕事を取れるようになりたかった。
⸻
無料配布で儲けたわけではない
誤解のないように言うと、
無料配布そのもので儲けたわけではありません。
むしろ時間も使っています。
届けに行けばガソリン代もかかります。
名刺代もかかります。
見積もりで無駄足になることもあります。
効率だけで見れば、
「何してんねん」
ということもかなりやっています。
それでも、後から仕事につながった。
紹介につながった。
評価が残った。
人との接点が残った。
そして何より、
自分から動けば、何かが変わることがある
と知りました。
⸻
このブログで、偉そうに成功法則を書くつもりはありません。
自分自身、最初から正解なんて分かっていませんでした。
無料配布が正解だったとも思っていません。
遠方まで見積もりに行ったのは、今なら失敗だと思います。
古着のせどりだって、大きく稼げたわけではありません。
でも、一つだけ今でも思うことがあります。
現状に不満や不安があるなら、とにかく何か動いた方がいい。
正解かどうかは、やった後に考えればいい。
やって失敗したら、
「あれはダメだった」
という経験が残ります。
何かにつながれば、
「これは使える」
という経験が残ります。
でも、何もしなければ何も残りません。
自分の場合は、
端材を無料で配るところから始まりました。
それが名刺につながって、
評価につながって、
仕事につながって、
少しずつ直客が増えていきました。
最初からそんな未来を想像していたわけではありません。
ただ、動いていました。
だから今、一つだけ言うとしたら、
動かないと、変化する権利がない。
自分はそう思っています。
トップへ戻る →